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 カミンズとコマツは、ディーゼルエンジンの設計や製造などを手掛ける合弁会社をはじめ、様々な分野における長いパートナーシップを維持しています。

  そのひとつとして、カミンズとコマツの合弁会社「コマツカミンズエンジン(以下、KCEC)」が挙げられます。現在KCECは、中型産業用エンジンを生産し、カミンズとコマツに供給しています。

KCECは、コマツの小山工場にある製造施設で1995年末からエンジンの生産を開始し、2018年には累計100万台を突破しました。2019年には、約4万5000台のエンジンが生産される見通しで、現在KCECでは、3.9/4.5/5.9/6.7ℓのBシリーズ、8.3ℓのCシリーズ、8.9ℓのLシリーズなど、カミンズの人気中型エンジンが生産されています。

また、小山にあるKCECの工場のほかにも、アメリカ、メキシコ、ブラジル、中国など世界各地に20か所以上の製造施設を構えており、そのうちの一部は、合弁会社という形で運営されています。

カミンズエンジンのほとんどはTier4 Finalの基準を満たしていますが、これからは、数年以内に日本をはじめとしたグローバル市場の排出基準となる見通しの「Stage V」に対応したエンジンに適応していく計画です。

業界をリードする「KCEC」

  KCECは「品質」をものづくりの中心に据えており、従業員の間では「カミンズとコマツの工場よりも優れた工場は存在しない」というコンセンサスが形成されています。

KCECコーディネーション部署のジェネラルマネージャーを務めている小野史宴氏は、「私たちは品質にプライドを持っている」と強調。彼は、世界中のカミンズとコマツの中型エンジン工場で構成され、品質に関する様々な課題について話し合う会議を毎年開催している「グローバル品質委員会」のメンバーでもあります。

カミンズジャパンの諮問役を務める大橋春男氏は、KCECの運営方式に精通していることで知られています。彼は1969年にコマツに入社し、1994年からKCECの製造・エンジニアリングマネージャーを務め、2011年にはマネージングディレクターとなりました。

大橋氏は、「KCECの強みは、カミンズの高度なエンジニアリング技術と、高い品質を誇るコマツの製造・エンジニアリング技術が一つになったこと」だと強調。品質を確保するための取り組みとして「品質優先文化」を挙げ、その一例として、従業員による「クオリティーサークル活動」や勤務環境の改善に向けた取り組みを紹介しました。

また彼は、「コマツの従業員は製品への理解度が非常に高く、だからこそ従業員も品質の一部だと考えている」とし、「コマツは従業員教育や職業満足度、雇用安定性などに投資しており、これらは従業員の献身と製品への理解度につながる」と強調しました。

排ガスがゼロに近い「Stage Vエンジン」

  KCECは今年5月、排気ガスがゼロに近いStage V基準を満たすQSB6.7エンジンの生産を開始しました。これまでで最も厳しい産業用(off-highway)基準が適用されたStage Vは、今後2年にわたり、日本とグローバル市場の排ガス基準となります。

Stage Vエンジンの写真を通して分かるように、QSB6.7エンジンには排気ガスマニホールド(exhaust manifold)がありません。その理由は、カミンズの先進技術を用いてEGRを無くしたためであり、これにより従来の排気方式よりも複雑さとコストを下げるとともに、性能を高めることに成功しました。

また、Stage Vエンジンのメリットとして、動力とトルクの改善、メンテナンスの減少、サービス周期の延長などが挙げられ、DPF、SCR、尿素水噴射(urea dosing)などを一つのユニットにまとめた「シングルモジュール」の後処理技術が適用されているため、Tier4Finalエンジンに比べ、サイズと重量が大幅に減少しました。

  A) 今年5月からStage V基準を満たすカミンズのQSB6.7エンジンの生産を開始。

KCEC A

 

  B) 大橋春男前KCECマネージングディレクター(左)、小野史宴KCECコーディネーション部署ジェネラルマネージャー(中央)、寺田勝製造部門諮問役

KCEC B

 

  C) 「品質」をものづくりの中心に据えているKCEC。

KCEC C